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メッセージ作成の負担を減らす:ChatGPTと協働する3つのアプローチ

メールやチャットメッセージは日々のビジネス活動には欠かせません。しかし、それにはけっこう時間がかかります。書くのにも時間がかかりますし、不適切に書かれたメッセージが誤解を与えて、その状況を修正するならもっと時間がかかります。

書くのが面倒なのでつい遅れ、対応が遅くなることもありがちです。そんなときに、言語処理にすぐれたChatGPTを活用すると、「もっとも負担に感じる部分」を肩代わりしてもらうことが可能です。

しかし、いい感じの結果を得るためには、指示の出し方を使い分けることがおすすめです。ここでは、ChatGPTを使ってメッセージ(メールやチャット)を作成するために、実際に使ってとても有効な3つのアプローチを紹介します。

【もくじ】

アプローチ1:FINISH(Finishing/しあげみがき)

自分でメッセージをいったん書き上げ、それをChatGPTに提供してアドバイスをもらいます。具体的には、文章のクオリティや文体の改善、表現のバリエーションなどに関してアドバイスを求めます。「アドバイスください」とざっくり依頼するのも、意外と効果的です。

注意点:具体的な質問を提供することで、より有用なアドバイスを得ることができます。

プロンプトの例:

下記はメールドラフトです。アドバイスを下さい。

(メール文案)
下記はチャットで送るメッセージ案です。表現をよりカジュアルにするにはどうしたらよいですか?

(チャットメッセージ案)

アプローチ2:PROT(Prototyping/ざく書き)

伝えたい要点や情報を提供し、メッセージのドラフトを作成してもらいます。このアプローチでは、ChatGPTをあくまでドラフトを作成する支援ツールとして活用します。

注意点:伝えたいメッセージの情報をできるだけ詳しく提供することが重要です。また、特定のトーンやスタイルを求めている場合はそれも明示するとヨイです。

プロンプトの例:

X社のYという商品についてZについてクレームを入れたいです。
しかし、冷静で尊重のあるトーンを保ちたいとおもっています。
メッセージをドラフトしてください。

アプローチ3:PREP(Preparation/まるなげ)

メッセージ全体の作成をChatGPTに任せます。ただし、意図しない表現や誤りが含まれる可能性もあるため、注意が必要です。しかし、めんどうなメッセージの作成について優れた取っ掛かりになることが多いです。まず質問してもらうのも便利です。

注意点:生成されたメッセージを注意深く読んで、修正することが大切です。

プロンプトの例:

Xのプロジェクトについて、Zへの更新報告のメールを書いてください。
友人が子会社の社長に就任しました。お祝いメッセージをドラフトしてください。
まず私に質問してください。回答を踏まえてメッセージをドラフトしてください。

アプローチの選択と使い分け

アプローチ1:FINISHは、文章にまとめることはできているものの、一歩進んだ改善やバリエーションを求めているときに最適です。とりあえず書きなぐって直してもらうというやり方もあります。具体的な観点や改善の指針を持てれば、ChatGPTのフィードバックの質を向上させることができます。

アプローチ2:PROTは、伝えたいメッセージの大枠や主要な要点が明確なものの、いい感じの言葉や表現に落とし込むのが難しいときに役立ちます。ChatGPTにはドラフトの作成という任務を与え、その結果を自身のニーズやスタイルに合わせて微調整します。

アプローチ3:PREPは、メッセージの全体的な内容や方向性が明確でない場合、または時間が限られており、一からメッセージを作成する時間がない場合に最適です。このアプローチでは、ChatGPTの生成したメッセージを慎重にレビューし、必要な修正を加える責任があります。開始のハードルが高いメッセージを、まず着手するのにおすすめです。

その他

これらのアプローチは相互に排他的なものではなく、あるメッセージに複数のアプローチを組み合わせることも可能です。例えば、アプローチ2(PROT)で生成されたドラフトをさらにアプローチ1(FINISH)で磨き上げる方法が考えられます。

重要なのは、ChatGPTがAIであることを忘れないことです。その結果をそのまま信頼するのではなく、自分の視点や理解を持ち、必要な修正を加えることが大切です。AIは完全ではありません。したがって、生成するメッセージも必ずしも完全ではありません。

AIと共に働くことに慣れることが求めらる流れになってきました。ChatGPTを上手に使うには、その機能や能力を理解し、それに基づいて適切な指示を出すことが必要です。また、その結果を適切に評価し、活用する能力も重要です。これらはすべて、AIとの共働における新たなスキルセットの一部といえるのでしょう。