はじめに
MacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)の修理で、(おもにこちらのせいではなく)いろいろハマりました。
時間もたいへん取られ、怒り心頭ではあるのですけれども、文句やクレームを吐き出したいわけではないので、クールに事実を記録し、同様のトラブル(レアケースとおもいたいですが)にあった人の参考になればと願っております。
環境
ここで書いていることは、下記のバージョンで実施しました。
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)
トラブル発生
MBPは2016年版だが、購入は2017年4月。メインマシンがMBP2020に変わったので、サブマシンとして利用。09/27、ふつうにつかっていて突如フリーズ。Safariからdmgをダウンロードして開いていたところだったと記憶。プログレスバーが止まって、トラックパッドのクリックが効かなくなった(タプティックエンジンが認識されなかった)。
電源ボタン長押しで再起動するも、起動前に画面が消える。PRAMクリア(成功)、SMCリセットはトライしたが成否不明、セーフブートは途中で画面が消える。リカバリーモードも、言語選択あたりで画面が消える。画面が消えるまでの時間は、一定せず。
画面が消えた直後は、トラックパッドのクリックは効かず、電源ボタン長押し→しばらく待つ→電源ボタン押すと、画面は出ないが、トラックパッドのクリックは反応する(タプティックエンジンは動いている)。
じぶんでできることがなくなったので、出先から戻った09/29に、Apple StoreのGenius Barに行った。
この時点でのユーザ体験は「ふつう」。動かないのは困るが、まあ何台もMacBookをもっているので、一定確率で故障が発生するのはやむを得ないかなというかんじ。
修理依頼と、ハマりの経緯
Genius Bar
09/29、Genius Barで見てもらい、ロジックボードの可能性が高いとの判断。ただし予兆がなく起動しなくなった経緯からかんがえると、バッテリの問題の可能性も捨てきれず、まずはバッテリ交換で出し、バッテリ交換で動けば19,800円+税で修理。バッテリ交換でもし動かなければ、ロジックボード交換するか否か選択でき、ロジックボード交換の場合は税込み68,530円(もう少し安かった気がするけど、メモを取っていなくてわからない)。
この時点でのユーザ体験は「かなりよい」。Genius Barのスタッフは、とてもよかった。さいきんはGenius Barにいっても、「ジーニアスと話せたな」とおもえることがあまりなかったので。今回のスタッフは、こちらのユーザ体験をベストにする提案をしてくれたとおもう。
診断終了メールとそのリンク先
09/30に、下記文面のメールがくる。
お預かりしている製品の診断が終了いたしました。詳細については、「修理情報を更新する」ページにてご確認ください。こちらのページで、有償修理をお申し込みになるか、未修理での製品返却をご希望か、いずれかをお選びください。
リンクされているページを開くが、「元の修理オプションの有効期限が切れました。詳しくは、オンラインで修理状況(新規ウインドウで開く)をご確認ください。」と表示される。
こちらを開くと、「保留中です」となっていて「対応が必要です」と書いてあるが、対応する方法がない。
マイサポートページに行ってみると下記の画面となり、「詳しくはこちら」をクリックしても同じページに戻ってくるのみ。
この時点でのユーザ体験は「おいおい」。まれではあるけど、そういうトラブルもあるのかなーぐらいの感じ。こっちから連絡するのめんどうだなー。でもやんなきゃなー。というかんじ。
電話とチャットと電話
09/30、メールのリンクから対応ができないので、Appleのサポートページから電話サポートを依頼。電話がかかってきて取ったのに切れて、直後に「つながらなかったので近日中かけなおします」との連絡。
この時点でのユーザ体験はだんだん悪くなってきて「おいおいおいおい」。
すぐに対応してもらえないのは困るので、チャットを依頼し、チャットで会話。「製品の診断が終了した」とメールに書いてあるので、診断結果をおしえてほしいと依頼したところ、電話サポートに切り替え。
電話サポートで話をして、修理はしないことを伝えた。
この時点でのユーザ体験は「まあしかたないか」。決してポジティブではないが、まあだいたにおいて修理というのはめんどうなもので、基本的にAppleは情報公開もしてくれないので、サブマシンが一台使えなくなるのはけっこう困るけど、致命的ではないと自分を納得させるかー。というかんじ。
Apple Storeからの電話
10/04、本体が返ってこないのでどうしたのかなあとおもっていたら、とつじょApple Storeから電話があり「修理が保留中になっていますが、どうしますか?」との問い合わせ。「09/30に、修理しないと回答した。むしろどうなっているのかこちらが知りたい」と伝えると「Apple Storeではわかりかねます」とのこと。
どうすればいいかを尋ねると「Apple Storeではわからないし、なにもできない。このまま放置すれば、明日期限が切れて、自動的に返送処理がはじまるので放置してください」とのこと。この回答は、個人的にはひどいとおもう。
回答の是非はさておき、09/30から10/04のあいだに状況がかわり、ロジックボード交換をしたくなった。修理センターにまだモノがあるなら修理してほしいので、サポートから電話してもらうことにした。
この時点でのユーザ体験は「そうとうひどい」。ありえんだろうと。
サポートセンター?からの電話
サポートから電話は来たものの(受付番号は伝えているのに)状況が引き継がれていなかったり、修理見積もりを書面で出せない(その状態でカード決済をしろ)と言われたりと、いろいろあったが、文句をかきたいわけではないので詳細略。
サポートスタッフから修理センターへの問い合わせがあるとかで、ずいぶん待たされはしたが、ともかくロジックボード交換を依頼できて、カード決済もできた。あとは無事に届いて、修理されていることを祈る。
この時点でのユーザ体験は「かなりわるい」。いろいろな意味で、もうやだ。
マイサポートページのいま
マイサポートページをひらくと、案件としては前進し、修理がはじまったようにみえる。ただし、2件の修理案件があることになっている。ちなみに2つのリンク先は同じページ。
電話サポートのかたによると、「バッテリ交換と、ロジックボード交換は別のIDが割り当てられていて、そのために修理案件が2つあるように見えるがだいじょうぶです」とのことだが、サイトのバグ(データベースからのレコード抽出のロジックにバグがある)としか思えず、不安をそそる。
この時点でのユーザ体験は「ふあんしかない」。これ以上なにかわるいことがおきないことを祈るのみ。
2つの不手際
マイサポートのページ
マイサポートページで修理の状況が見られる。ウェブサイトに「対応が必要です」と書いてあって、メールでも「いずれかをお選びください」と書いてあるのに、実際には選べない。
Apple側の事情はよくわからないが、マイサポートページのバグのようにみえる。このバグがなければ、それ以降のあれやこれやは発生しなかったはずである。
電話サポートの処理ミス
電話で「修理はしないで本体を返品する」ことを依頼したのに、手続きを進めず放置されていた。サポートスタッフの手続き漏れなのか、スタッフは手続きをしたがシステムにバグがあってすすんでいなかったのかわからないが、4日間、実質ストップしていたのは、ユーザ体験としてはvery badである。
後日譚
修理完了?メール
「連絡がなかったから修理せずに返送する」というメールと、ほぼどうじ(15分後)に「修理が終わったから発送するよ」というメールが来た。
左側のメールの件名は「製品返送のお知らせ」、右側は「修理完了のお知らせ」。日付の「昨日」は10/06のこと。
配達伝票番号はまだ反映されていない(ふつう48時間以内に届くのであまり意味ないのでは……)。Webサイトで状況がみれると、2つのメールに書いてあるので、リンクを開く(リンク先のURLは同じ)と「まだ修理中です」とのこと。
メールのリンクではなくて、マイサポートを開くと、相変わらず2件の修理が並んでいて、リンクを開くと(リンク先のURLは同じ)、「修理中です」とのこと。
とりあえず本体は戻ってくるらしい。
- 楽観的なシナリオは、修理された本体がもどってくる
- 悲観的なシナリオは、修理されていない本体が戻ってきて、「お金払ってるのになんとかしてよー」とまた連絡しなければならない
夕方集荷に間に合っていそうなのに、翌日になっても届いていなかったり、ともかく不安をそそる。
ユーザ体験としては「むしろ笑えてきた」。
修理完了メール(ふたたび)と本体到着
「返送するよ」というメールを10/06に受け取って、3日たっても届かない。48時間がすぎても、伝票番号検索もできない。また連絡せなあかんのかと、憂鬱なきもちになっていたところ、10/09にまた「修理完了のお知らせ」という件名のメールが到着。
このメールの翌日、本体到着。ロジックボード交換されていて、データはきれいに消えていたが、これはもちろん想定内。バッテリも交換されていて、それは聞いてないぞとおもった。ロジックボード交換+バッテリ交換があったので、Apple Storeで最初に聞いていたのより高かったのではないか。なにせ、修理内容を書面で出してくれないので確認のしようがない。口頭ではなんども聞いたけれども、バッテリの話はなかったと記憶する。まあ、担当者は「バッテリ交換はありきで、追加でロジックボード交換も発生する」なので、後段の「ロジックボード交換」ばかり言っていたのかもしれない。ひどい対応だとはおもうけれど、これは水掛け論にしかならない。こちらは録音しているわけじゃないので。
10/06の「修理完了のお知らせ」メールの謎は、おそらく
- 回答の期限が来たので自動キャンセル処理が走った
- 電話で回答したけれども、それはシステム上反映されなかった
- 自動キャンセル処理が走ったあと、自動でメール送信処理にうつるが、データベース上は「修理している」ことになっているので、「修理完了のおしらせ」というメールを自動作成してしまった
- 伝票番号はみつからないので、修理IDで埋めてしまった
- 返送するモノは所定の置き場にないので、実際のモノの返送作業は行われなかった
ということだと想像される。しかしそうだとすれば、3〜5の、「システム上返送処理が走って、伝票番号が見つからないのにメールを作成し、モノが見つからないのに「返送しました」というメールを送る」という、明らかなエラーがなんども起きるのに異常を検知して止められないシステムって、どういう設計になっているのだろうか。
想像をもとに議論か感想を重ねても仕方がないとはいえ、Appleってテクノロジーの会社だったよね、とついおもってしまう。
まあでも、修理自体はきちんと行なわれていそうなのでよかったです。もちろん、つかってみないとわからないので、様子見ですけれども。
おわりに
なるべく文句やクレームや不満とならないようにクールに事実を記録したつもりです。
でもまあ怒り心頭なので、にじみ出ている部分はごめんなさい。わたしの人間の器の小ささのあらわれです。
また、聞いたことやみたことを素直に記したつもりですが、誤認があればそれはわたしの誤りです。発覚したら直します。
今回はメインマシンではなかったのでダメージは少なかったのですが(それでもダメージはおおきい)、MacBook Proでトラブルにあうとほんとうに困る人が多くいるとおもいます。そのようなかたの参考の一助となればさいわいです。