移行期的混乱に主張として書かれているわけではない(まえがきにちらりと書いてある程度)ですが、背景に流れる思想として、網野善彦史観があるのだなあと思った。
網野善彦〜吉本隆明〜養老孟司〜中沢新一〜宮崎駿〜糸井重里〜鷲田清一〜内田樹〜平川克美、あたりがおおまかには網野善彦に影響を受けたグループでしょうか。
使い古された(そして死んだ)用語でいくと「上部構造が下部構造を変えるわけではない」。極論をいうと、政治や体制が世の中を変えるわけではない。もう少しマイルドに言うと、人々の個々の暮らしが世の中を変える、政治や体制も影響があるし、それが要因のように見たほうが見やすいこともあるけれど、あくまでも相互作用に過ぎないんだよ。といったふうに(勝手に)理解しています。
わたしも18ぐらいからずっと網野善彦およびその影響を受けた人々に影響を受けてきたんだなあということを、移行期的混乱のまえがきを再読していて思いました。