虎(牛)龍未酉2.1

記録帳|+n年後のジブンが思い出せますように……

【19B008】遺言。(養老孟司)

 

遺言。 (新潮新書)

遺言。 (新潮新書)

 

 

養老先生の『遺言。』、おもしろかった。

 

忘れないうちに!と思って

要約してみたところ、

週末の半日かかってしまい、

しかもとても要約とはいえない長大なものに……。

 

どうも考えるのが遅いもので、

ずいぶんかかってしまったが、

さらに一週間あたまの中で寝かせて、

大胆にまとめると、こういうことが書いてあった。

 

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人間の特徴は、「違う」ものを「同じ」と認識すること。この視点に立てばいろんなことの説明ができるし、論点がクリアになる。「同じ」にする機能は、意識が担っているが、その意識が何かはわかっていない。

意識は必然的にデジタルを志向する。今のデジタルが急速に発展したのは、実は情報空間のなかでは狭いから。また、デジタル(コンピュータ)は人間社会に本能(虫性)をもたらす機能を果たしている。

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さて、ここからは推論。

書いてあることを正しく理解していれば、

次のように推論される。

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個別の事象を普遍的に記述することが、人間にとっては大命題。この命題に対して物理と数学はギブアップしている。であるならば、これからは大きくは二方向のみが残るはず。

1)「何をユニットにすれば普遍的な記述が成り立つか」「普遍的な記述が成り立ったとすると何ができるか」の方向

2)「普遍的に記述できている、との誤解が発生しているとして、その弊害は何か」「誤解が発生した地点はどこか」「普遍的な記述には他にどういうオプションがあるか」の方向

前者は広い意味で情報学、後者は広い意味で分類学と呼んで良いだろう。情報学にはコンピュータ、生物、経済、経営などが含まれる。分類学には言語、哲学、心理、ケアなどが含まれる。

※あるいは、どのような分野も2方向に志向する、と言う方が良いのかもしれない。一方で、片側しか志向しない分野もあるね(コンピュータは一方向)。

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とまとめてみたものの、養老先生が問題提起している「時間的に変化するものを静的に記述する」ことについて、含められていないな。