KVG

 
われらがジャック先生の記事を日本語にしました。
原文は Fascinated with Kyoto をごらんください。
 

ジャック・コンベリー・宗好(茶道の先生)
 
「茶道はただの仕事ではなく、わたしの人生そのものです」
 

 
「40年ほど前に偉大な先生に出会って、わたしの人生は完全にひっくり返ってしまいました。先生は古くから伝わる『シャマタ修行』を教えてくれました。それは『Peace(ピース)』を広げる方法でした。わたしは混沌のなかに叩き落とされました。でも先生は、わたしの中に眠っていた本当のわたしの姿を発見させてくれたんです。先生はほかにも古くから伝わるお茶を点てる修行、つまり茶道の手ほどきもしてくれました。茶道はもちろんお茶についての作法ですが、同時に平和についての作法でもあるんです」とカナダ出身のお茶の先生、ジャック・コンベリー先生は言います。
 
「日本に来て20年以上になります。ある日Kyoto Visitor's Guideを手にとると裏千家の電話番号が書いてありました。その場で電話をし、茶道の世界に弟子入りしました。だから、わたしの人生にとって大きな意味をもつ茶の道を歩み始めることができたのはKVGのお陰なのです。ほんとうにありがとうございます。それから20年が経ち、わたしにとって茶道はただの仕事ではなく、人生そのものになっています」
 

 
ジャック先生の茶室(兼ご自宅)は「聖徳庵」と名付けられている。日本において仏教の偉大な先生であり支援者でもあった聖徳太子(574-622年)への深い尊敬の念を込めてつけられたそうだ。「聖徳太子は『和を以て貴しと為す』とおっしゃいました。わたしはこの考え方に心服しています。というのはわたしはいつも『和』つまり調和のとれた生き方に、深い敬意の念を持っているからです。聖徳庵でお茶を教えながら、みんなに伝えたいのはこのことなのです」
 
「基本的にお稽古は英語で進めます。でも日本の生徒さん全員が英語を話せるわけではありません。自分たち自身の文化を異国の言葉を使って学ぶのはすごく面白いものです。でももっと面白くなるのは、自分自身についてなにか英語で表現してみたときですよ」
聖徳庵の生徒は7才から70才までと幅広い。たとえ英語が話せなくても、たとえ遠くに住んでいても、聖徳庵に集うみなさんは聖徳庵で体験することが大好きだ。
 

 
ある生徒はこう語った。「お茶を習うつもりなんてなかったんです。12年前ジャック先生が大学で英語の先生をしていたとき、わたしは生徒のひとりで、授業以外でも英会話を教えてほしいと先生にお願いしたんです。すると先生は『聖徳庵に来てお茶をやりなさい』っておっしゃったんです。正直なところお稽古は全然楽しくなかった。でも何年か経ってから、お稽古のおかげで日本の文化や考え方をいつの間にか吸収していたことに気づいたんです。いろいろなことを吸収すればするほど聖徳庵に来ることが楽しくなるし、もちろん英語もうまくなりました。聖徳庵でお会いした素晴らしい人たちもわたしにとってはとても大事なんです」
 
ジャック先生もこう言う。「聖徳庵では決まりきったルールのようなものは何もありません。みんな好きなことをすればいい。好きなことを言っていい。お茶について訊いてもいい。人生について議論してもいい。黙って座っていてもいい。わたしの妻の広美は、この雰囲気のことを『ボーダーレス』だね、って言います。ここには言葉のボーダー、文化のボーダー、時間のボーダー、考え方のボーダー、、、どれもありません。わたしも含めて、みんな自分に対する制約、制限、ボーダーに取り囲まれて生きていると思いますが、ここにくればボーダを取っ払って、それぞれが『自分自身であること』を味わうことができるんです」

 
「茶道裏千家前家元15代汎叟玄室、鵬雲斎大宗匠をわたしは大変に尊敬しています。大宗匠から『一碗からピースフルネスを』の考え方のエッセンス、そして『聴いて考えて発見する、それが学ぶということだ』ということを教えて頂きました。大宗匠からお点前や茶道の作法を通して教えて頂いたのです。お点前というのは単なるマナー、エチケット、スタイルではないのです。なんどもなんどもお稽古を重ねていくと、その人のお点前には、その人自身から湧き上がる何か特別なものが宿ってくるものなのです」
 

 
一椀のお茶には人々をつなげる魔法の力がある。たとえ言葉が交わされなくとも、一服のお茶のパワーが身体や魂に沁みわたる。聖徳庵にお稽古にやってくる人はお茶のパワーと効果にすっかり魅了されている。時間への「ボーダレス」な感覚を得ることは現代の生活ではなかなか難しい。聖徳庵はお茶のお稽古をするだけのところではない。茶道を通じて、深いところにまだ眠っている人生の意味を発見するところなのだ。
 
聖徳庵: 075-414-6048; http://www.shotoku-an.org/

 
シロウトの手習いですので、誤訳がありましたらご指摘お願いします。英語の原文を読むのがキビシイかたもいらっしゃいますので、なるたけ間違いを少なくしておきたいなと思ってます。
あ、それからぜひ、ジャックに感想メールを送ってあげてください。すごく、喜ばれると思います。
 

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