パイナップルARMY (Operation 1) (小学館文庫)
- 作者: 工藤かずや,浦沢直樹
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1995/11
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 94回
- この商品を含むブログ (62件) を見る
浦沢直樹が、どうしてあそこの域までいってしまったのか・・・!・・・?
わたしの感覚であやしいことを言いますが「異界への入り口を見つけて帰ってきた人」って最近では、村上春樹、宮崎駿、浦沢直樹、やと思いますねん。
それで、異界に入って戻れた人の共通パターンって、1)最初からうまくてしかも王道がやれる 2)作者の感覚と世間の感覚がズレて苦しむ時がある 3)もうナニモノかわからない得体のしれない凄いものを作り始める、やと思ってますねんね。浦沢直樹(あまりにも尊敬しているので呼び捨てで失礼します)の場合は、パイナップルアーミーとかマスターキートンあたりが境目かなと思って、ものすごい好きなんだなあ。村上春樹だとターニングポイントがノルウェイの森(売れたんだけど理解はされなかった)。宮崎駿だととなりのトトロ(売れなかったんだけど時間差でウケた)。浦沢直樹だとやっぱりマスターキートンになるのかなあ。
パイナップルアーミー、マスターキートンにつながる直前の「溜め」の迫力が凄かった。引用2件。
戦場で自分を見つけた奴は、どうしてもベッドでは死ねんのだ・・・戦いの中にこそ自分があると確信するようになってしまう
シニョール豪士、奇蹟はこういう場合には起こらんもんです。奇蹟とは、常に結果に対してではなく、信仰を深めるきっかけとして起こるものなのです
凄いところに行こうとしているセリフのはじまりやと思いませんか?思わないか。