虎(牛)龍未酉2.1

記録帳|+n年後のジブンが思い出せますように……

おとーさんの勉強法:英単語を覚えない

この話をすると、だいたい感心される、
というか正確に言うと変わり者扱いされる、ので
おそらくユニークなんだと思う。

  • 何をしたか:高2〜3のときだったかなあ、とにかく「英単語を暗記しない」と決めて、わざと全く覚えなかった。
  • 具体的には:単語帳を作ったり、単語を覚えるために何度も書いたり、単語の本(ターゲット2000とか)を買ったりすることはしなかった。単語がわからぬままひたすら英語の原文(教科書とかテキスト)を読んだ。辞書を引いて、意味を教科書の端に書いたりすることはやったけれども、「単語を覚える」という作業をやることはなるべくしなかった。テスト前にいくつか覚えようとしていたような気もするが、めんどくさくなってやらなかったような。ちょっと記憶があいまい。結果的に、こんなやり方なのに(テスト本番でじつは単語の意味がろくにわかんないのに)テストでは平均点ぐらいをキープしていて、「なんだこれでいいねやん」と思っていた。
  • 何でそんなことを:「アメリカ人の子どもが、単語帳を作って覚えたりするだろうか? いや、しない」と考えたから。じゃあどうするのかと考えたら、文章をたくさん読むんだわな。話したり読んだり書いたり、実際に使うんだわな。じゃあ自分もアメリカ人の子どもが言葉を覚えるプロセスをなぞればいいのではないか。自分が日本語を覚えた方法論をなぞればいいのではないか、と考えたから。国語は猛烈に得意だったので。
  • 副次的な効用:?副次的な効用として、「部分的に単語がわからなくてもなんとか読んじゃう」のが身についた。子どものとき、日本語の本もそうやってガリガリ読んだんだよ。わからないなりに読んで、なんだか勝手にわかるようになっていったんだよな。で、京大の英語は、基本的に「ぱっと読んでわからない英文を与えて、そこで試行錯誤する様子を試す」問題だったので、「わからなくてもなんとかなるや」という手ごたえは役に立った。?単語の意味が「なんとなくわかる」ことが長い目では役に立った。日本語と英語は1対1対応ではなくて、ぼやーんとした空間同士のマッピングなので、単語を覚えるほうから入ると、英語の理解において硬直的になってしまって難しくなるシーンが出てくるように思うのだけれども、ラッキーなことにそういう苦労をしなくてすんだ。困ったことは、「なんとなく意味はわかるけど、日本語で言えない」というのが長く続いて、これは克服するのに時間がかかったなあ。一方ででも英単語を「忘れてしまう」というのはあまりなくて「意味空間のこのあたり」という感覚は意外と長く残っているのは、得な側面。とか言いながら、最近英語使ってないから、あまり自信ないですが。
  • 背景:理屈は理屈であるのだけれども、直接的な動機・きっかけは、当時好きだった女の子のお兄さんが慶応大学に受かって、「英語はなんといっても単語を覚えることだ」と言っていたというのをその女の子から聞いて、反発心を覚えたから。おいおいおれは慶応なんてメじゃねえよ(今思うと傲慢だなあ)、というなぞの対抗意識でもって、「単語ぐらい覚えなくてもなんとかやってやらあ」と自分なりの方法論でやってみようと思ったのだった。あとは、うちの父親は「覚えること」にどちらかというと嫌悪感を示す、記憶というよりロジックに頼る人間だったので、「単に丸暗記は意味がない」というふうにずいぶん刷り込まれていたことも影響しているかもしれない。ちなみに私が「丸暗記なんて意味がない」という呪縛を逃れて、ちょっとは物を覚えるようになったのは、社会人になって、今の仕事をするようになった数年前からだ。たとえば営業の目標とか、数値身体に染みこむまで覚えて、瞬間的に回答できないと意味がないこともある、ということを体験してからなんだよな。
  • 学び:?自分で考えた方法でやってみれば、成功しても失敗しても、学んでいくもんである。?単純な考えは長く続く。?単純な動機も長く続く。


子ども向けに囲うと思ってたのに、ぜんぜんやん。
まだ言いたいことがまとまりきってないからかな。
もうしばらく、思いつくままに書いてみます。

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